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その年の秋、私は明石へと旅に出た。
2009年の秋であった。
明石の町と淡路を結ぶ海峡フェリー、通称たこフェリーを支援する目的であった。
陸路において高速道路が休日1000enn上限制を設け、それはそれで私も恩恵を被っているのであるが、旧来の交通機関は軒並み苦難にあるのだとか…。
ここはひとつ蟷螂の斧で有っても心を顕わそうではないか。
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そんな思いで18切符で明石へとやってきました。
駅至近の「魚ん棚」をぶらぶらと冷やかして歩きました。
そこかしこに列ぶ鮮魚に
「美味そうだな〜」
この付近で早くも沈澱潜行したい誘惑にかられますが
「いや、いかん、まだまだ課題を片づけなければいけないのだ」
自身に言い聞かせるようにして歩きました。
それでもちょいとつまみ食いみたいにイイダコの煮付けをむしゃむしゃと口に放り込みながらのぶらぶら歩き。
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課題1。
明石の玉子焼きをやはり素通り摺るわけにもいきません。
昨年の店もよかったけれど、今回は港至近の、評判のお店にやってきました。
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昼間から冷えたビールとたまごやき。
たまりませんねえ
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港につくとたこフェリーが私たちの到着を待っていてくれました。
いざ乗船。
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この日は9月初旬とはいえまだまだ暑い日でした。
関西の暑さは肌にまとわりつくようですが舟のデッキに立つと海風が心地よく感じます。
明石の町を海から眺める
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ユーモラスではあるけれどどこか哀愁を帯びたたこフェリーの姿が美しいです。
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もういいですか?
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巨大な明石海峡大橋を眺めてのクルージング。
数年前の初夏、関西汽船の夜行フェリーで別府を目指して夜半、ふと起き出して甲板にいでて海峡大橋と明石の街の灯を見たことを思い出しました。
旅の情緒はやはり
船>鉄道>飛行機>自転車>自動車
ですねえ
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もうすでに遠い明石の街
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淡路島に上陸した私たちはあまりの暑さにげんなり。
「さすがに関西の暑さはこたえますねえ」
「いやm、これでもだいぶ涼しくなったんですよ」
神戸在住のMFさんは軟弱な東国の私たちを哀れむようにいいます。
「温泉は山の上だそうじゃないですか、ワリカンでタクシーで行きましょうよ」
そんな風にしてタクシーで山上にある温泉施設へ行き、しばし遊びました。
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その後、タクシーを駆って淡路の野面にてフィールドワーク。
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国破れて山河あり。
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夕刻、明石に戻ってきました。
駅前の松本清で買い物をして、その後、駅前の居酒屋に潜入。
アナゴ焼き風味絶佳。
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キズシ美味、食塩分時節柄やや高張性。
そうして懇親会は舞台を灘に移して吹田の畏友Yくんも駆けつけて、衝撃的焼き肉屋にてこれでもかとばかりに和牛を喰いました。
しかし、あの焼き肉屋は凄かった。
期間限定出血価格らしいのですが生ビール100円。和牛かるび150円くらい。ロースも150円くらい。ライス大盛り300円。
およそ人智を越えた価格設定に驚愕。
味もまた充分に私たちの舌を納得させてくれました。
あの焼き肉の写真が一枚もないのは夢だったのかな〜
また行きたいな〜
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民宿無風荘にて投宿し翌朝朝風呂。
野人のように淡路や明石をうろついてきた私たちにはずいぶんと立派で近代的で何となく違和感を抱いてしまうのはまだ夢の中だったからでしょうか
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神戸の新開地にやってきました。
そろそろ解散の時間が迫ってきております。
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洋食の名店にてハンバーグを食しました。
美味しかったです
この後、水道筋灘温泉でアワアワにまみれて極上の温泉体験再構築。
ここで吹田のYくんと関東のQさんと別れました。いざさらば、次の旅まで。
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さあ、今回のたこフェリー支援食い倒れの旅もラストヘビーです。
水道筋の近くの串カツやさんに寄りこんでまたまた昼から生ビール。
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そうして旅は終わりました。
MFさんと別れ灘から新快速に乗り、一路18切符で遠州へと向かったのでした。
たこフェリーにも乗って心の支援が出来た。
美味しいものも各種食べた。
また明石に、また神戸に、また関西に…
帰りなん、いざ。
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