山形への旅 後編

自家用車野宿旅

2006.10.25〜29

 

肘折り温泉をあとにして寒河江を目指しました。ダイレクトに向かう道をしばし走ると、道はすさまじい隘路となりました。
景色はいいのですがガードレールもない断崖絶壁。
この道が30キロもつづくのかしらん?
南アルプスの悪路に鍛えられている私ですが、ここは安全第一、新庄に戻ってまともな国道を走ることにしました。

ようやく新寒河江温泉にやってきました。
ずいぶん遠回りをした気がします。
時刻は早くも薄暮。
寒河江浴場は地元のおじさんたちで大にぎわいでした。

 

甲府あたりに多いモール泉の系統でしょうか。ウーロン茶色した44℃の湯がこれでもかとばかりに注がれています。

サクランボの湯口もオリジナリティーあふれていて好感します。値段も安いし毎日でも入りに来たい浴場です。

そうして、やってきました蔵王温泉。
先ずは温泉界の至宝、川原湯共同浴場へ

この小さな浴槽の向こう側に未知なる宇宙が広がっているとは…

すっかり満足したのですが、この場を離れるのが名残惜しくて記念写真を撮りました。楽しくてしかたありません

次は同じ蔵王の上湯共同浴場に入りました。ここが一番大きくて、一番多く人が入るようです。

闇夜にぼんやりと浮かぶ共同浴場の灯。
美しいと思わない人がいるでしょうか

上湯の内部です。けっこう大きいです。
楽に10人くらいは入れそうな湯舟です。

青年が独り粘っていてなかなか写真が撮れませんでしたが、青年が出ると同時にカメラを出しました。勝った!!
それを見ていた青年と破顔一笑。

「僕も写真を撮ろうと思っていたんですよ」
なかなか見所のある青年であった。

蔵王3つ目の下湯共同浴場
ここは8年ぶりです。
記憶よりも大きめの浴室でした。
一人きりをいいことにこの洗い場でトドりました。

※トド 温泉用語 洗い場で寝ることを言う
由来 その姿がトドを想起させるため

さようなら蔵王温泉
次に来るのはいつになるんだろう

このまま、ここで泊まる手もありだと考えました。なにより明日の朝風呂がまたこの共同湯に入れるんだから…

しかし帰路を考え、勤勉に赤湯まで移動しました。

赤湯で朝風呂に浸かり、霧の中小野川温泉まで来ました。
写真は尼湯。全国に共同湯はあまたあれど、尼湯という魅惑の名前は他に識りません。

浴舎も素晴らしい建築物です。
やられました。

尼湯の脱衣棚です。
無銭入浴を一目で見破れる画期的システムを採用しておりました。
小野川温泉の英知おそるべし。

 

 

おじさんがひとり朝風呂を楽しんでいました。
湯気と朝日にぼんやりと煙って、何だか狐狸の匂いのする光景です。
共同湯はある意味それにふさわしい民話チックな場所なのでしょう。

尼湯前の源泉マス。
ゆで卵が美味そう。
芋も茹でてみたいな〜

 

 

さようなら山形県。
新潟との県境に近い米坂線の小国駅。
あまりに美しい駅舎でした。

 

新潟県に入って雲母温泉を訪ねました。
旧道に建つ哀愁と郷愁の湯小屋。
感動的たたずまいです。

 

雲母温泉の裏手には荒川。

対岸に渡って湯沢集落に来ました。
湯沢という名前どおり、長閑な集落にはすばらしい共同湯が一軒ありました。

誰もいない昼日中、こんこんとあふれ続ける湯。
なんという豪奢な光景でしょうか。
湯が光っています。盛り上がっています。
素晴らしい光景でした。

 

満足して記念写真をパチリ。
晩秋の新潟北部で半袖がとても爽快でした。

夕刻近く出湯温泉にやってきました。
正面は華報寺。
この門前の小さな集落に2軒も共同湯があるのです。

華報寺境内にある浴場はそれはそれは有り難い湯でした。透明清澄なさらさらした湯がもったいないくらいにあふれています。善男善女が三々五々入浴に訪れています。
私にもまた御大師様のご加護が有りますように。

もうひとつの浴場にも入ってご満悦。
しかし、これからの帰路が長いのです。

ああ、もう旅は終わりなのです。
旅の終わりは安堵感と寂しさが入り交じった複雑な気分です。

野沢あたりでもう少しぶらついていくかな〜
そんなことを考えながら車を走らせたのでした。

 

そうして疲労と感傷と満足感とともに帰宅。
土産は、自宅から20分ほどの浜松市大平で買った次郎柿。
これが美味いのです。
信州のリンゴを買えなかったのが痛恨の極みでした。

 

 

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