先客が独り、ごしごしと身体の洗いに余念がありません。
「遠慮せずに入ってきたらいい」
「はあ」
「お湯を出し放しにすると熱いからこれで湯量を絞るんだ」
「なるほど」
おじさんは人目で私たちを一見と見破ったようで、それでも優しく清水町の流儀を教えてくれました。
大恩戦地の熱海ですがこういった小さな共同湯がまだ残っていることに何だかホッとします。
ライトな浴感ながら雨宿りを兼ねての入浴も佳いものです。
外にい出ると雨は小降りになっていました。
私は傘もささずに鷹揚にゆったりと歩きました。
こんな熱海の逍遥もステキです。
次にはまた別の共同湯に行こうっと。