しかし、それにつけてもこの浴場の湯使いと豪快な大放流には一種感銘を受けました。
浴場は見ての通り、虚飾のない実用本位の浴槽が二つ。
左側の浴槽は加熱浴槽です。
熊の川の透明清澄爽快サラサラの湯が42℃ほどに暖められて供されています。
悪くありません。
当地にお似合いのさわやかな湯あみが実感できます。
そうして右側の浴槽がすごい。
スペクタクルといっても差しさわりないとおもいます。
写真で見るとこれはジェット風呂のように湯面が見えますがさにあらず。
浴槽底に造られた湯口から大噴水のごとき大供給なのです。
「新潟の駒の湯と似ていますねえ」
「なるほど。でもこちらのが暖かい」
「御意」
暖かいといってもどうでしょう、37度くらいでしょうか。
いつまでも浸かっていられそうな極楽な温度ととうとうとあふれる湯に身を任せ、しばし一時の休息を楽しみました。
それでももう行かなくちゃ。
帰りしな名残惜しくて振り返るとそっこにはただ湯が噴出しているだけ。
良き浴場に脱帽