海門温泉


 海門温泉  

■施設名   海門温泉
■値段    350円
■住所    豊後高田市真玉1778-8
■電話    0978-25-5305
■時間    1400-2000
■定休    2.4木曜
■その他
■訪問日   2019/01/09 

    ナトリウム-塩化物泉
    35℃        

大分空港に降りたのが15時30分。
1月の15時は早くも夕刻の様相です。
大分空港は国東半島の3時の位置、目指す海門温泉は10時の方角、私はレンタカー鈴木スイフト号を駆って疾風のごとく国東半島を横切って山間部の道を走り抜けたのです。

到着した海門温泉は静かな海岸付近の集落の中にひっそりとたたずんでいました。訪う人もいないのか駐車場には一台の車もありません。
急ぎ私は玄関に駆け込んで湯銭を支払うと浴場へと直行。

見よ、果たしてそこには美しく茶濁した濃厚な食塩泉がとろとろと放流せられていたのです
「おお」
思わずため息が出ます。
想像していた通りの、質素でありながら気品のある浴場、
先客が一人。
気持ちよさそうに湯に浸かって瞑想をしています

「やあ、こんにちは。お邪魔します」
「うん、ここはね良い温泉なんだ」
「うむ、わかります」
先客は地元の老爺でした。
「ここの湯はね、海水よりも塩分が濃いんだ」
「御意」
「温度もちょうど温めで気持ちよくてね、一時間だって入っていられる」
老爺はそこまでしゃべるとまたじっと目を閉じて湯に浸かっている。

静かな静かな集落ですから、周囲の音も何も聞こえてきません。
ただ湯がとろとろと流れる音がするだけ。
私も先達に倣い身体を思い切り弛緩させてゆらゆら湯に身を任せてしばし時を過ごします。
茶濁の湯は40度ほどでしょうか、とろりと優しい肌触りでなめてみると塩分と鉄分の味がします。このまま暗くなるまで呑気にしていたい気分ですがそうもいきません。
老爺をおこさないようにそおと湯から上がります。
さようなら海門温泉。
小さくつぶやいて脱衣場から振り返ります。
もうこんなところにも来ることはないかもしれないなあ…
いや、いつの日にか再び…
心に期して、2019年大分歴訪の旅の第一湯を後にしたのでした。

 

 

 

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