住吉温泉


住吉温泉  寿月館

■施設名   寿月館
■値段    一泊二食9000くらい
■住所    佐渡市
■電話    
■時間    
■定休    
■その他   
■訪問日   2017/11/4

泉質等失念

佐渡島の宿泊は両津の街から南へほんの2分。
美しい住吉海岸に建つ住吉温泉寿月館でした。
なんとも美しく雅な名称とうらはらに、宿は古く疲弊し、快適な施設を求めて訪ねると大変な目に遭います。
昭和風レトロという形容はここには当たりません。
あるのはマニア受けしそうな古色蒼然の施設のみ。
「ああ、お父さん、部屋に冷蔵庫はないんだね」
「……」
「このワイン、厨房で急速に冷やしてくれないか」
同行のNさんが作業服姿の宿の御主人に気安く持参した酒類の冷蔵をお願いしたのですが、そのとたん、宿主は烈火の形相で、
「持ち込みは禁止なんだ! そんなことされたらうちはたまったもんじゃねえ」
「はあ…」 

気を取り直して温泉に入ると、これがまたひどく冷たい。暖かい湯を注入しておいて、夕食後あるいは夜半に入っても良いかとも思ったのですが、入浴時間にも厳正な決まりがあって遅い時間の入浴は(不可のようでした。
長いことかけてホースから湯を注入し、どうにか寒くない程度の入浴をしました。
お湯は単純泉の系統でしょうか、特段のものを感じることはできません。
ギシギシきしむ急な階段や、ガタピシの私の部屋や、和式女性用しかない2階のおトイレや、悪条件を言いだせばキリがないくらいの、なかなかどうして硬派のボロ宿でした。
翌朝帰りしな、同宿となった庄内から来た釣り人たちが、
「失礼ですがお宅たちはマニアなのですか」
「え、?」
「僕たちは釣りに使い勝手がいいから平気で泊まりますが、珍しいなと思って」
「あはは」
佐渡の朝は青く晴れて、旅館目の前の海岸線は美しい色合いで波静か。
「うむ、これでいいんだ」
私は小さくつぶやいて、こんな旅の一興を楽しく感じるのでした 

 

 

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