盛夏に続いて再度富貴の湯にやってきました。
富貴の湯は奈川村から乗鞍へと向かう林道付近の山中にある一軒宿です。
落ち着いた昭和風の旅館といった趣が佳い雰囲気です。館内に入ると敷地を活かした細長い造りとなっていてそれがまた宿らしくていい感じです。
長い廊下を歩いたり段々を上がったり下がったりして浴室にたどり着いてさあ入浴です。
温泉浴場を一目見て感銘を受けます。
これまたレトロなタイル張り浴室には何の虚飾もない長方形の浴槽が一つ。
湯は静かにとろとろと放流されており、縁からあふれるお湯が大きな窓からの光に反射してきれいに見えます。
温泉成分もなかなかのものらしくそこかしこに赤茶けた色合いが付着し、湯口付近では堆積が小ゴジラの背、あるいは千枚田文様を成形しつつあります。浸かってみれば適温優しい感触の湯は炭酸成分を含んだ熱波のような温かさを我が体に与えてくれるではありませんか。
これは素晴らしいです。
浴室も明るく広く天井が高く、爽快なことこの上なし。想像していたものをはるかに上回る三ツ星級の温泉と観察しました。