中山平温泉


中山平温泉  星の湯旅館  

■施設名   星の湯旅館
■値段    550円
■住所    宮城県大崎市鳴子温泉字星沼33
■電話    
■時間    
■定休    
■その他   
■訪問日   2016/11/11

源 新星の湯
アルカリ性単純温泉
低張性アルカリ性高温泉
61.4℃
要損物質247.1r/s
放流式

秋田との県境の峠を越えて宮城県側に下ってきました。
霧と氷雨とで雪の心配をしながら走ってきて、もうここまで下れば心配はありません。
依然として小雨交じりの天候ですがいつしか空は明るくなりつつあり不安の思い出ハンドルを握っていたわが心も軽くなってくるのでした。
それももっともなことで何しろ十数年ぶりでなるこの地に還ってくることがかなったのです。
「懐かしいなあ、中山平の湯治宿に二泊したんですよ」
「ほほう」
「東蛇の湯という自炊宿でね…」
「そこはもう滅亡しました」
「絶句」
ことほど左様に歳月の経つのは早く、時代や人の営みの変遷はめまぐるしいものがあります。
それでも中山平の湯けむりと、そこに湧き出だす湯は変わらないと信じつつ、まずは星の湯旅館に突撃レニングラードしましょう。

星の湯旅館では広間で近在のお年寄りたちがてんでに座ってくつろいで、お茶こを飲んでいるのでした。
「いいですねえ、こういう東北の湯治風景というのはいい」
「御意」
「でも変だなあ、ここのお湯がすごく硫黄分が濃かった記憶があるんですが」
「思い違いじゃないの…」
温友は腑に落ちない顔をしています。
星の湯旅館の浴場は情感あふれる板張りでした。
そこにあふれる湯はもちろん放流式。
60℃の湯が何も足さず加工せず、ただそうあるようにとろとろと静かに放流されているのでした。
湯の色は無色透明、色も味もおよそ感じることがありません。
柔らかくしっとりと優しい感触の湯はまさにシルクの肌触り。
「いやいや、これだってなかなかいいじゃないですか」
「変だなあ」
「中山平の湯もいろいろあるのですね。次はむんむんの硫黄臭の湯に行ってみましょうか」
たとい若き日の思い出と違っていても、いや、あるいは湯の質が変わったとしても、旅で訪れる宿の湯はそれだけで珠玉。
これでよいのです、もう一か所中山平の湯を訪ねる口実になるのだから。
楽しくてたまりません

 

 

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