尾呂志温泉
■施設名 なし ■値段 0円 ■住所 三重県某山中 ■電話 ■時間 ■定休 ■その他 ペットボトル移動アビにて1湯とカウント ■訪問日 2011/03/10
泉質等不明 透明硫黄臭気 25℃くらいかなあ
こんなところにはるばるやってきて珠玉の温泉を見つけた時の興奮を君識るや。 しかし外は寒い初春の熊野山中。 そおと湯に手を浸すも外気の冷たさに流石の私でもここで服を脱ごうという決意がつかない。 ふと何かの気配に前を向くととある民家の庭先には忠犬が1匹。 奇異な私の行動をじっと注視して居る。
尾呂志の湯はそんな私の逡巡を何とも思わぬが如くただ淡々と垂れ流され続けています。 「なあポチ、私がここで湯を浴びたら君は笑うだろうね」 「……」 忠犬は無言ではありましたがその顔はかそかに冷笑しているようでした。 「いや、これでいいんだ。ここまで来られたんだから」 私は独り首肯して伊藤園の2Lペットボトルに尾呂志温泉を汲みました。 黄金の谷間には硫黄の芳香がホンワカと漂うばかり。 遙か旅情と寂寥感にわくわくしながら南紀を目指しました。
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