前田温泉


 前田温泉  

■施設名   前田温泉
■値段    200円
■住所    姶良郡湧水町鶴丸
■電話    
■時間    
■定休    
■その他
■訪問日   2014/02/08

源泉名 吉松川東5号
単純温泉
(低張性、弱アルカリ性、高温泉)
62℃ 
PH8.0
成分総計484mg/kg
「淡黄色透明、無味、無臭」

2014年冬の鹿児島の旅も大詰めです。
熊本県人吉の宿を出でて宮崎の湯をひっかけて鹿児島へ再上陸。
「この湯に入ったら霧島で地鶏を食べて空港に向かいましょう」
「異議なし」
「空港ではさつま揚げと鹿児島茶を買って帰ろう」
「御意」
と、順調な旅の終りを信じて疑わなかったのですが、まあ、この後霧島で地鶏を突っつきながら昨夜までの雨が本州に大雪をもたらし、各地の鉄道や空の便が大パニックに陥っていることを知るのです。

まあ、それはそれとして…
この前田温泉のたたずまいには感銘を受けました。
街道沿いの古びた商店の裏庭側に浴舎はあります。
なるほどこれでは数年前、このまん前を行ったり来たりしながらもこんな素敵な共同浴場を見つけることができないわけです。。

母屋から出てきたお母さんに200円の料金をはらって、浴舎へと入ります、
うーむ、これは素晴らしい風情です。
古びた木造の湯小屋は、粗にして野だが、よく清掃せられ美しく維持されています。
新しい浴場にはない年月の重みと風雪に耐えた重厚感があります。
レトロという言葉が適切かどうかは判りませんが古びた昭和の意匠が斬新でお洒落にも感じます、
ああ、居ても立っても居られない、
せかされるように衣類を脱ぎ捨て浴場に駆け込みます。

そこには美しい紅茶色の湯が満々とたたえられています。
単純泉とのことですが、モール泉の系統を汲むものと思われます。
浴感はさっぱりさらさらで非常に軽快な感触です。
冬の朝に、夏の汗を流すのに、四季を問わず楽しむことができる湯であります。

しんとした空間にとぽとぽと湯が流れる音だけが響きます。
明るい冬の日差しが浴室内に差し込んで、浴室空間が何か静謐で清らかな場所に感じられます。
こんな浴場に遊べるから、また次の旅に出たくなるんだな〜

およそ、各地の大荒れの気象など思いも及ばず、安寧の気持ちで旅を終えたとこの時は思っていたのでした。

つづく



 

 

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