音に聞く開聞温泉の特異な形を見た時の僕の心躍りが判るでしょうか
駐車場は本当に海際にあるようです。
防風林で海は見えませんが、かぐわしい潮の香りとザバーンという潮騒の音、薩摩旅情は最高潮です。
しかしながら浴場に入るとそこにはすさまじいおとうさんたちの大乱舞。
寝る人、体を洗う人、湯につかる人、おしゃべりの人。
いったいこれほどの人口密度過密地帯が南さつまにあるなんて。
そうしてそこかしこに張られたあれは禁止これも禁止の張り紙。
しばし呆然として私は
「まあそれでもいいんだ、こんな遠くまで来て、こんな良質なオレンジ色の湯に遊べるんだから」
独りぶつぶつとつぶやいて、ゆっくりと湯に浸かり
浴場からの出しなにそれでも未練でもう一度振り返ると
やっぱりそこには裸のお父さんたちの大乱舞。
こんな光景もいつの日にか思い出になるんだろうな〜