滝の上温泉 滝峡荘
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■施設名 滝峡荘
■値段 400円
■住所 岩手県
■電話
■時間
■定休
■その他
■訪問日 2014/09/19
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泉質等失念
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2014年の秋の旅もオーラスです。
秋田乳頭温泉郷から盛岡駅に向かっての帰路、最後に訪ねたのが滝の上温泉です。
なかなかここも遠いところです。
網張温泉へと向かう天に向かって走る明るい道と比べ、狭く切り立った崖の路は神風運転手に身をゆだねていると寿命の縮む思いがします。
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たどりついた滝の上温泉は山間谷あいに開けた明るい桃源郷のような地にみえました。
幾つかの宿がこんな深い山の中にたたずんでいますが私たちは滝峡荘という最奥の一番小さな山小屋風の宿にて入浴を請いました。
テラスではいまどき風のお姉さんたちが自家製のアイスクリームとコーヒーで安息の時を楽しんでいます。
なるほど、山峡の宿なれど都会生活に疲れた人々に一服の安息と慰安を供する姿勢には感心する処です。
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閑話休題。
温泉浴場は廊下を歩いた宿の深奥部にあります。
郷愁を誘うガタピシ木造湯小屋にはささ濁り清涼感あふれる湯がどぼどぼと注がれていました。
ある意味これだけの風情はなかなか少ないかもしれません。
こんな温泉浴場に夜半ひっそりと独りで瞑想しながら入浴ができたならそれはひどく哲学的でひどく素敵なことのように思われます。
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いや、明るい昼日中にここを独占して、爽やかな川風に吹かれて入る入浴もきっと素晴らしいと思います。
しかしこの日はどういうわけか、こんな山奥のこんな山小屋の温泉浴場に浴客が次々にやってきます。
狭い浴室故、数名の浴客がいるといささかの窮屈感は否めません。
「うむ、これでいいんんだ」
私は小さな浴槽に同胞たちと肩寄せ合って入浴しながら独り首肯しました。
良質な温泉が谷間にひっそりと在り、それを楽しみにつかの間の休息を充てる。
私の旅もそれと同一なのだ。
いざ、安息の時を共有せん。
そうして岩手路の旅は終わりました。
さらば岩手路、また来る日まで
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