浴場は長方形のものが一つ。
どこかの国旗みたいなデザイン塗られた壁の意匠はやや興ざめの気もしますがまあそれはそれ。
ナトリウム系の湯が加熱されて湯口から供されています。湯口にはすでに温泉成分の堆積沈殿付着がみられて独特の形状へと変形しつつあるのが見て取れます
「まだ少し温いから、ゆっくり入るといい。そのうちに熱くなる」
受付のお父さんは独り言のように言って浴槽に手を入れて塩梅を確かめています。
そっと湯に浸かるとつるつるする感触が顕著、私が入るとどどーっと湯が溢れます。
なかなか気持ちのいい浴場です。
地域柄か人々の要望からか、あまり大きくない一つの浴槽の左翼部分は電気風呂設備が設置されています
私もしばし腰かけ部分みたいに置かれた医師に腰を下ろして電気ぶろで腰を刺激することしばし。
岩手一戸の湯を楽しんで、出でて広間をのぞけば、そこには6月だというのにストーブがたかれ地域の人たちが相変わらずおしゃべりに夢中です。
こんな佳い施設が長く残っていてほしいと思いつつ、次の目的地へと走るのでした。