遠い遠い昔、1997年の6月にこの温泉を訪問したことがあります。
あれからほぼ20年。
あのとき撮った写真と同じ温泉施設がいま私の眼前にある。
私は奇跡を見る思いでした。
ここは駅舎併設の公衆浴場であり、当時は変わり種温泉として(もちろん今もそうなのですが)一部の温泉ファンや旅の途中の貴重なお風呂として重宝せられ、そうして地元の人たちの社交場としても愛されています。
湯船につかりながら列車の近づく時間を表す信号機を見るのが楽しい。
湯に特段のものは感じませんが、遠い岩手の地においてこんなお風呂に入れるのもまた旅の一興。
といっても、この日の私は久方ぶりなのにもかかわらず体力温存のため湯には浸からず駅前広場から積雪の駅舎と浴舎を眺めてぼんやりと時を過ごすだけ。
それでもいいのです、思い出の地に再訪できたのだから