大聖寺温泉　日谷町共同浴場　　

■施設名　　 日谷町共同浴場
■値段　　　　300円　
■住所　　　　石川県
■電話　　　　
■時間　　　　
■定休　　　　
■その他
■訪問日　　　2008/8/22　

泉質等メモ失念

あたりは暮れかかっていました。
巨大ホテルの林立する巨大温泉街から谷ひとつ？隔てるとそこはもう小さな小さな集落でした。
「あんたたちどこから来たの？」
「東京です」
青森さんの言葉はいつも快活です。
「ここの共同浴場は何時からですか」
「何もあんた、こんな所入らなくても、少し行けば露天風呂もある大きなところが在るのよ…」
「え、ええ、まあ」
答えは友よ、我が魂に在るのですが…

閑話休題
日谷共同湯はそんな具合で地域の人達に愛される小さな小さな公民館浴場でした。
入浴料がお賽銭式の３００円。
佳いです。
郷愁と哀感とポエムがあります。

お湯は無色透明無味無臭。
何の変哲もありませんが、無駄なものも一切ありません。
こんな浴場にいるとやはり旅に出ているんだな〜、と実感されてきます。
じんわりと浸みいる湯舟に浸かりじっとしていると女湯からの湯の流れる音や洗面器のカコーンという音が時折聞こえては途切れて、ふっと静寂を感じます。
俗物の私ですがこういう浴場に浸かって瞑想していたならもう少し人間の幅も広がるような気がします。

瞑想することしばし。
「さあ、太宰さん、早くしないと日が暮れてしまいますよ」
「うむ」
私と青森さんは満足しつつも未練残して次の湯へと向かうのでした