磐梯熱海温泉


磐梯熱海温泉  元湯

■施設名   元湯
■値段    250円 
■住所    郡山市熱海町熱海
■電話    
■時間    
■定休    
■その他
■訪問日   2016/11/09 

泉質等メモ失念

郡山駅を始点にして9時の方角の湯めぐりをいったん手じまいして続いてやってきたのが音に聞く磐梯熱海温泉です。郡山駅からは11時の方向かな。
宝の湯とか錦星湯とかいう浴場をターゲットにしてきたのですが外は強風吹きすさび車から降りるのも大儀で運転しながら温泉街をうろうろし、郡山信用金庫で旅の資金を補てんし(この時の懐中には2000円しかなかった)、たまたま見つけた「元湯→」という看板に、すいよせられるようにこちらの浴場へと入りました。

 

元湯公衆浴場は古い古い昔ながらの公衆浴場でした。受付で料金を支払い、「浴場はあっちだよ、兄さん、今日は冷えるねえ」との案内の言葉で小さな戸をくぐるとその先には別棟で浴場があるのでした。
脱衣場の風情にやられます。こういう懐古趣味というか疲弊感や、古色蒼然感が好きな人にはたまらないかもしれません。
古く薄暗く肌寒い脱衣場で急ぎ衣類を脱ぎ捨て浴場へと入りました。
すると見よ、浴室はまさに昭和の黄金期を体現する栄光の浴場仕様。
タイル加工が美しく、浴場は広く天井も高く、そうして寒い。
「さむさむい」
早く暖かい湯につかりたくてざばんとかけ湯をするとそれがまた冷たい。
「???」
不勉強な私は識らなかったのですがここの湯の源泉温度は30℃。
大浴槽は源泉を放流式にて供しているのです。

 

「なるほど、それは良き流儀ではないか」
浴場を見回すと、右手奥には細長い過熱湯らしき浴槽があり、地元のご老体が三人ほどそちらにつかっています。私も本当は早く暖かい加熱浴槽で暖まりたかったのですが泰然自若を装ってゆっくりと肌寒い源泉浴槽につかります。
無色透明無味無臭の湯はさらさらの浴感で肌にしみとおるようです。寒いのを我慢して肩まで浸かってじっくりと湯を堪能します。
さらりとしてきめの細かい湯の感触が次第に私の体全体にしみとおってくるようです。
注がれる湯はさらさらと浴場からあふれ出し、広いタイルの洗い場を文字通り洗い流すように見えます。「うーむ、寒いけれどこれは気持ちがいい」粋を気取るのではなく心底からそう思いました。
こんな湯に二時間も入って瞑想すれば心身ともに著効あるのでしょうが早くも郡山は夕刻。
しばし、磐梯の熱海の湯と浴場に遊んで満足し湯から出でたのです。
外に出でると相変わらずの強風と舞い散る雪。
旅情は早くも佳境を迎えたような感覚ですが、寒さだけはいかんともしがたく…

 

 

 

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