熱塩温泉


熱塩温泉  下の湯共同浴場  

■施設名   下の湯
■値段    250円
■住所    福島県喜多方市熱塩加納町
■電話    
■時間    09:00-16:00 16時以降は組合員専用
■定休    
■その他   
■訪問日   2012/6/21

ナトリウム-カルシウム・塩化物泉
(高張性 中性 高温泉)
64.3℃
198リットル/分
PH6.4
成分総計11419r/s
「殆ど無色透明にして強塩味、苦味を有し、赤褐色の沈殿物を有する」

6月平日の昼下がり、静かな静かな熱塩温泉にやってきました。
いままでインターで数え切れないくらい眺めてきた下の湯共同浴場が今、私の目の前にある。
私は奇跡を見る思いでした。
入浴料金を払いに隣の叶屋さんへうかがうと、ご主人はどてら姿で猫と戯れて居られた。
「ごゆっくりとどうぞ」
料金は200円。
共同浴場は近年外装に手を入れたようで、以前の水色に塗装せられたペンキの外壁から木目も鮮やかな板張りになっていました。

 

そうして一歩中にはいるとそこは異次元の空間。
温泉街も静寂ですが、浴場は尚静寂を感じます。
お湯以外何もありません。
ただ永劫の湯がとろとろとほうりゅうせられているだけ。
うむ、これでいいんだ。
私は独り首肯し、熱くて塩味で、キリリとした湯に身体を沈めます。

 

「ああ、湯が滲みる」
思わず声が出ました。
この朝湯に入りたくて昨夜から600余キロを走ってきたのです。
旅の醍醐味は数多あれど、苦難の道中を経てたどりつく朝風呂は、その中でも最上位クラスに位置するといって差し支えないと思われます。

 

しばし湯に浸かり洗い場にしゃがんで身体を冷まします。
茹だった身体を開け放った窓から吹き込む爽やかな風が冷やしてくれます。
なんとむ気持ちの良いひとときでした。
こんな静かで素敵な温泉街に又来ることがあるだろうか…
帰りしな、名残惜しくて振り返ると、そこにはただ、風が吹いているだけ。

 

 

 

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