しほろ温泉


しほろ温泉  プラザ緑風 

■施設名   プラザ緑風
■値段    500円(雑誌HOのクーポンで無料入浴しました)
■住所    士幌町下居辺西2線134
■電話    01564-5-3630
■時間    1100〜2300
■定休    無休
■その他   
■訪問日   2011/9/9 

源 プラザ緑風1号2号の混合泉
ナトリウム-塩化物泉
低張性弱アルカリ性高温泉
50.7℃
PH7.6
成分総計2171r/s
「微黄褐色透明 澄明 無味 無臭」

思いがけず良い湯に出会えて驚きと感銘とで僕はうれしくなりました。
しほろ温泉プラザ緑風、道の駅併設、公営温泉浴場。
建物外観の無機的な様子に世の温泉マニアが経験的に多くを望まないのと同様、わたくしも明らかにやっつけ仕事での訪問でした。
駐車場で開場を待つ間、静かで涼しい空気に吹かれて、こんな休息の時間をもてるのもいいなあ、などおよそ温泉への期待はあまりありませんでした。

しかし浴室に入って驚きました。
浴室全体に漂うアブラ様臭気はまさに、ここ士幌の温泉から匂い立つモノです。
湯は褐色透明で流しっぱなし溢れっぱなし。よく判りませんが世の中ではこういう湯の使い方を掛け流しと言うそうです。
湯に浸かると特筆もののすべすべ感にまた驚きます。
湯に浸したお肌はすべすべ、浴場の床もつるつる滑って怖いです。
いやはや、思わぬ掘り出し物に思わず笑顔が出ました。

 

囲われた小さな露天風呂は展望も解放感もありませんが、湯から漂う臭気は内湯よりも強いような気がします。
浴槽を形成する石は湯質のアブラ分でしょうか、まるでコーティングせられたようにうっすらと黒く着色せられています。
吹き抜けるすずしい士幌の緑の風と、芳醇なしほろ温泉の情念の臭気とを胸一杯に吸い込んで、
ああ、これだから止められないんだあ、
ひとり満足の思いで湯に遊びました。

 

良い湯でした。
でも、惜しい。
建物がもっと土着的なものであったなら多くのマニアに絶讃されるのに…
そう思って、
いや、これでいいんだ。
狙った土着的なものや民芸風を装ったものこそ俗なんだ。
こんな色気もセンスも郷愁も感じさせない処で、佳い湯に出会うことこそ却って旅のエッセンスとして光り輝くのかも知れません。
またひとつ勉強させて頂きました。

 

 

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