春まだ浅い某所某山中
黄金の湯はこんなところにもありました。
実測53℃の湯がじょろじょろとたれ流し。
折悪しく小雨が降っています。
寒いし足下もあまりよい状態ではありません
「どうしますか? 入りますか」
「そりゃあ、ここまで来たらやらんわけにはいかんでしょうな」
「おお、その意気や佳し」
少々アビルマンには厳しい熱さ故、下流部に湯だまりを造って
淡々と入浴しました。
存外良い湯加減です。
みあげる灰色の空にかそかに旅愁を感じます。
数年前の春、この湯を捜して彷徨したことも懐かしいです。
いま微塩味透明ちんちんとろとろの良泉が私の尻下に在る。
満願です