疾風怒濤の嵐のような天候でした。疾駆する車、隣接する家屋、たたきつける驟雨。
およそ野湯逍遥には不向きの一日でしたが次の機会は永遠に来ないかもしれません。
「な〜に、あんた、そんなもの見て、物好きな」
チャンス!
近所のおばさんが私たちを不審に思わず友好の眼で話しかけてきました。
「こ、これは洗濯場なのですか?」
本当は知っているのです
「うん、野菜を洗ったり、夏には行水する人もおる」
「ほ、ほんとうですか」
しめた。これはまたとない言質をとったも同然です。
「よ〜し、せっかくだから入るぞ〜」
おばさんに聞こえよがしに高らかに宣言していざ突入です。
34℃くらいだったかな
硫黄臭、アワアワ、ヌルヌルつるつる。
驟雨の中つかる野湯もまた極楽気分です
湯坪の大きさ、湯量、湯質、すべて特Aランクの温泉でした。
止められない止まらない、満足満足。