八幡館温泉(コンテナ温泉)
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■施設名
八幡館温泉
■値段 100円(正式料金不明)
■住所
■電話
■時間
■定休
■その他
■訪問日 2010/ 9/08
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ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉
低張性弱アルカリ性高温泉
51℃(分析当時は41℃だった)
PH8.42
180L/分
成分総計2846r/s
「無色透明、微塩味無臭」
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小さな小さな宝石のような温泉浴場がひとつ。
インター上で時折見かけたあの素敵なコンテナ温泉がいま私の目の前にある、
私は一歩浴室に入って奇跡をみる思いでした。
小さいけれどけして粗末ではない板張りの温泉浴室。
お湯は透明清澄、アチチアチチの51度。
うま味成分たっぷりの食塩泉であります。
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湯口は質実剛健なバルブ開閉方式を採用、
たっぷりの湯を独り占めしてザザーっと豪快な放流を楽しみます。
いや〜、これはいいです。
傾きかけた陽光が素敵な浴場に差し込んで、板張りの茶色とギラギラした一陣の光とが
一種幻想的で狐狸の世界を連想させてくれます。
独り湯に遊びはるか青森の旅情に浸り、満足満願で湯からあがりました。
「あら、もうでたの?」
館主のお母さんは優しそうな笑顔でもって私を迎えてくれました。
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「お湯ぬるかったでしょう、前に入っていた人、いつも水みたいにするの。困るわねえ」
お母さんはいたずらっぽく笑って、
「何処から来たのですろう」
「静岡県の浜松」
「あっちは暖かいんでしょうね、さあ、こっちで林檎を」
お母さんは私を玄関横の和室に招き入れてくれて林檎をごちそうしてくださった。
「このリンゴはあんまり新しくないんだけど…」
恐縮の体であった。
こちらこそ却って恐縮なのである。
物見遊山で青森まで来て、たまさか訪ねた温泉で珍客ゆえ歓待を受ける、恐縮至極。
しかし空腹の私は恐縮しながらもリンゴを三つも四つもむしゃむしゃと食べて歓談しつつ足を投げ出してもうすっかり安心しきっています。
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「温泉を趣味にしている人はみんないい人が多いのね」
「はあ…」
その中では私はかなり低劣な部類かもしれない。
「またいらっしゃい」
「うん」
「今度はもっといいリンゴを出すから」
「ははは」
心のふるさとを見つけた思いでした。
お孫さんも好青年であった。
さらば八幡館のお母さん、ありがとうございました、命あらばまた他日。
いつの日にか帰るらむ
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