南玉川温泉


南玉川温泉 はなやの森  

■施設名   はなやの森
■値段    700円 
■住所    秋田県
■電話    
■時間    9:00-19:00
■定休    
■その他   長野県昼神温泉はなや系列
■訪問日   2015/5/22 

源泉 南玉川温泉
ナトリウム-硫酸塩泉
60.1℃
PH6.7
成分総計5197r/s 
加水加温循環入浴剤消毒 すべて無

本当は玉川温泉の再訪を期してこのルートを通ったのですが、混雑具合を考えてそのまま走りつづけ、途中、玉川温泉の別館ができていてそちらも敷地を偵察したのですがクルマ多数につき、スルー。昔米国にシアトルスルーという名馬がいましたが、この日の私は玉川スルー。
新鳩の湯の廃墟も見たりして、そのあとにやってきたのはここ南玉川温泉です。
ダム湖を渡って新しく切り開かれたと思しき公園然とした一画にその旅館はあります。
なかなかどうして民芸調現代和風の宿とお見受けしグレード高めと霊視するも、情報皆無のまま委細構わず立ち寄り入浴突撃したのです。

 

「たのもう」
「あ、お客さん、すみません、本日の立ち寄りは終了しているのです」
「はあ…」
受付の番頭さんに言われて意気消沈して踵を返そうとすると、
「あら、いいじゃない、入って行ってもらいなさいよ」
鶴の一声は太っ腹女将の一言でした。
「どちらからいらっしゃったの?」
「静岡県の浜松です」
「あら、お隣さんねえ、私は昼神温泉のはなや旅館をやっていて、こちらを立ち上げたのよ。昼神温泉知っていらして?」
「もちろんです、毎年2回は訪問しています」
「感心ねえ」

 

そんなわけで気分は逆転ホームランストップ高。
うきうきした気分でモダンな館内を浴場へと向かいます。
館内の明るく近代和風の装いに比して、温泉は赤茶けた情念の色合い。
浴場は黒っぽい板張りで落ち着いた風合い、傾きかけた日の光が差し込んで湯の色が美しく映えます。
こんなステキナ温泉浴場を貸切とあって嬉しくてたまりません。
はやる気持ちを抑えながら体を流し、さあ、赤茶けた湯にドボン。

 

浴感は存外ライトでさっぱりとしています。
くんくんと匂いを嗅ぐと特段の臭気は感知できません、しかし、成分濃厚の湯はこれほど新しい浴場のそこかしこに月面紋様のごとき成分の堆積をあちこちに形成しつつあります。
音もなく注がれる湯はさらさらと同じく音もなく浴槽から溢れ出でてゆきます。
適温の湯はかいてきそのもの。このままここに泊まってもっとゆっくりと湯に浸かっていたい気分にもなります。
しばし、たった独りこの良泉を堪能し、露天風呂に出でればダム湖を渡る冷涼な空気がサアーっと吹き付けてきます。
あいにく大きな露天風呂の湯は抜かれていますが木枠の半露天浴槽に浸かり木々の緑越しにダム湖を見て安息。
満足の湯あみでした。
いつの日にか再び。

 

 

 

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