太宰的美味礼讃

 

はやしや食堂 (ラーメン・丼)

 

浜松市の北部
かつては周智郡春野町と言って独自の文化圏を形成していた旧春野町の中心部に気田の商店街があります。
清流気田川は町の誇り。
そうして食堂はやしやのスッパリラーメンもラーメン界の孤高を独り逝く傑作品なのです。

しかしそのラーメンはけして奇をてらったものではありません。
きちんとした正統派のスープはひとくちすすると、思わずホオっと声が出ます。
麺は自家製麺。
チャーシュウもなかなかどうしてこれだけのモノを出す店は少ないような気がします。
むやみに威勢が良くて声のでかい店員のいる店や「魂」と書いたTシャツを着ている店主のいる店でもこれだけの実力を備えているところはあまりないのではないでしょうか

ラーメン全体から佳品の妖気が漂うています。

美しい…

 

こちらはチャーハンとのコラボレーション、750円と廉価。
しかし単品プレーンのラーメンに比して焼き豚が一枚少ないようです。
チャーハンは田舎のオヤジ風で虚飾が一切ありません。
でもこんな焼きめしこそ民衆は時々オッフンしばしば久しぶりに食いたくなるのです。
おすすめメニュウです

例によって美味い美味いとぶつぶつつぶやきながら一気食いをして大汗かきました。
そうしてふと振り返ると壁面には店主の手書きのおすすめメニュウと、、いあま感心しきりで食べたレモンラーメンの手書きポップに、笑顔のラーメンマン。
スッパリラーメンマンは黄色くて紡錘形でニキビ面ですが、その笑顔が佳かった。
丸善の書棚にこんなレモンを置いたなら梶井基次郎の鬱屈もたちどころに消えたのでしょうか?

佳いものを見たと思いました。

 


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